ずいぶん遠くまで

ずいぶん間が空いてしまったけど、この一月くらいは相変わらずな生活で、遅々として論文が進まず。それでも1万wordsに到達して、まあ、そろそろ終わらせようか、という感じにはなってきた。ドイツの思想家について書きながらドイツ語がこのレベルではしょうがない、と思い、毎日ドイツ語をやるようになったのが収穫。とにかく、自分の行動範囲のあちらこちらにドイツ語関係の本をばら撒いておいたら隙間の時間に見るようになった。今日もバスケのファイナルフォー見ながら、ぶつぶつ読んだし。といってもこの程度の努力では、基本単語の習得すらおぼつかない。ベンヤミンも引用する箇所くらいは原文で読むけど、論文を通してすらすら読むというのからは程遠い。それでも、原文を読んで一応ピンと来るようにはなった。やはり、ハイデガーベンヤミンというあたりの思想は決定的にドイツ語という言語の中に埋め込まれているので、翻訳によって失われてしまうものは大きい。たとえば、Ursprungは起源なのだけど、これは日本語が示すような川の源泉のようなイメージではなく、飛び跳ねる(Sprung)イメージがあって、動的な特定できなさみたいなイメージをはらんでいる。しかし、我流でここまで突き進んできたけど、これ、いったいパブリッシュできるような代物なのか、非常に疑問。

最近小説読んでいないのはちょっとまずいな。
あと、気付いたのだけど、論文執筆期になると、人と話すことが減るので、英会話力が減退する。こないだ、来年の契約の件で事務所に乗り込んで色々質問していたら、なかなかまともに話せなかった。口頭試問であんなに高度なことをすらすら話したのがほんの3ヶ月前なのに、どうして、という感じ。会話力というのは直線的には進歩しないようだ。