2009-01-01から1ヶ月間の記事一覧

ピアソラ

センチメンタルかつスタイリッシュというのが、ピアソラ。もう、この曲は本当に思い出深い。涙なしには聴けない一曲。 http://jp.youtube.com/watch?v=LRdOHfizYG8&NR=1 早いパッセージでもたついたりとか、音がびびったりするところがあるけど、全体のとら…

ぷろれたりあ

佐川光晴「われらの時代」と津村記久子の芥川受賞作を読む。おお、ほんとに時代はプロレタリアだよ。蟹工船が売れるわけだ。読みながら体に棘がささってくるような感じがした。僕も論文かけないとか、贅沢なこと言っている場合じゃない。しかし、蟹工船があ…

現代文学の貧困

もちろん、それは神話なのだけれど、プルーストや、あるいはしばらく前の泉鏡花を読んだ経験を振り返ってみれば、文体的な豊穣さというようなものは、この1世紀近くの時間の中で取り返しようもなく損なわれてしまったのではないか、と思わざるを得ない。我々…

見出された時

プルーストの『見出された時』。一応、最後まで到達する。一応、というのは第3巻あたりで、話の流れを見失ってしまったようなところがいくつかあるから。やはり、サロンの描写が多い巻ほどついていくのがつらい。その点、『見出された時』は、内省的で比較的…

新学期

ABDになって初めての学期。もちろん自由なのはうれしいのだけど、なんとなく不安感がある。ということで、まったくクラスを取らないよりは取ったほうが精神衛生上いいと思って、Virginia Woolfだけを一学期の間読み続けるコースを取ることに。もちろん博士論…

ベンヤミン

ベンヤミンコレクション1−4 去年帰ったときに、なんとなく予感がして持ってきたのがよかった。重宝している。 英語圏では、Harvard Editionが出始めたのが、つい10年位前で、それから一気にベンヤミン・ブームになった。 去年出たSamuel WeberのBenjamin's -…

サッド・バケイション

うむ、冬休みも終わろうとしてしまっている。 結構だらだらすごしていて、日本映画たくさん見ちゃいました。 なかでも青山真治の『サッド・バケイション』は、格の違いを感じた。 のだけど、中上健次の影響が強すぎて、ちょっとずるいなあとも思った。 主人…