2009-01-01から1年間の記事一覧

続かない日記

ふむ。今学期はまったく日記が続かないな。やはりD論書き始めると、 それだけ人と会わなくなるし、人生が単調になるのかな。 ここ一ヶ月くらいは、人生で最大最長の胃痛と戦っていて、 ああ、もういやだなあ、胃カメラとか飲むのか、とか思っていたところ、 …

Wharton,中村文則

Wharton のEthan Fromeを一晩で読む。初読のときほどの感動はないけど、やはりこの主人公の人のよい性格の作り方とかはうまいと思う。性格がよくなければこんな葛藤も生まれないのだから。 それと、中村文則の『土の中の子供』。斜め読みしかしていない作家…

Norah Jones

ベンヤミンはとりあえず終了。結局30枚。指導教官に暇が出来たら読んでください、と出した。 で、すこし気ままな読書の日々。いまだ読んでいなかったBreakfast at Tiffaney'sを読んで、なんだ ぜんぜんヘップバーンの印象と違うんだな、とか思ったり。 Norah…

ずいぶん遠くまで

ずいぶん間が空いてしまったけど、この一月くらいは相変わらずな生活で、遅々として論文が進まず。それでも1万wordsに到達して、まあ、そろそろ終わらせようか、という感じにはなってきた。ドイツの思想家について書きながらドイツ語がこのレベルではしょう…

ボルドーの義兄

多和田葉子作。細部にまで神経の行き届いた作品で、今の文芸誌の状況からすると実に孤独な達成といえるだろう。これが30年前だったら、数倍の読者に恵まれたはずなのに。外国語を学ぶことが、子供のような無防備さに自分を差し向けるような行為であるという…

3月!

気分を入れ替えてがんばろうと思う。今学期は本当にスランプでペーパーが書けていないので、 ここらで心機一転がんばりたい。ベンヤミン論も、一時のにっちもさっちも行かない状態からは 抜けたような気がするし。先週の火曜日に指導教官と会ったけど、この…

Klein is ...

I met my adviser today. I asked her whether Melanie Kelin would be pertinent to my dissertation. To which she replied, "As fat as I know, Melanie Klein is as bad as Marie Bonaparte." 来月はあのBruce Finkがやってくる。

First Stage

今日から博士論文の動機付けとしてword countしてみようと思う。 5154 words。ま、初稿なので、増えたり減ったりすると思うけど。 しかし、5万語くらいでもいいようなので、意外とゴール近いのでは と思ってみたり。

滑走教師

毎週のように学生から遊びに誘われていたので、今日ばかりはちょっと顔を出すことに。アイススケート。前に転んで左手をいためたことがあったし、先生が転ぶと恥ずかしいので(それでも一回転んだけど)、地味目に滑ってみた。大学の施設で家から10分ほど…

French Jounals

フランス語の学術誌が読めるサイトなのですが、 http://www.persee.fr/web/support/panorama お洒落すぎます。機能性を殺してでもお洒落にするという感じ。 日本のCiniiのお役所的な雰囲気とは実に対照的な。

ゲルマン魂

ウルフリンとかリーグルとか、これまで名前を知りながら読んでこなかった人たちの著作をめくってみると、いやはや半端じゃない。20世紀初頭のドイツのアカデミズムの水準の高さというのは異常である。また論証の手続きが真面目というか正攻法というか、どん…

このごろ

どうも、メリハリのない生活が続いていてまずいと思う。コースワークも、もうやらなくていいというのも嬉しいけども、友達に会って刺激を受けることも少なくなり、エンジンがかかりづらい。 この一ヶ月は本当に生産性が低かった。ベンヤミン論のほうも、一箇…

暖かく

たぶん、全米の北のほうはそうだと思うけど、今日は暖かくなった。 冬がきついだけに、暖かくなることの喜びもその分大きくなる。 雪解けの水が道路の端にたまっていた。家の近くの小川も水量を増していた。 小林エリカの「ぼくのアンネ」。最初、漫画のコマ…

酷寒の大地

どこか遠くの国のことではなく、ここのこと。 たぶん、ここまできついのは今週で最後だと思うけど、もう勘弁。 いま、現在もー18度。朝、いっつもバスに乗っていくんだけど、 10分くらい待つと、そのまま凍って銅像になりそうだ。最近、机に向かって入るんだ…

先生とわたし

四方田犬彦の本。ようやく読む。こうやっていつも流行に周回遅れになってしまうわけだけど、なかなか海外から新刊を取り寄せるのは、大変。この本は、数年前に帰ったときに話題になっていて、知り合いの先生があれは恩知らずの本だとか怒っていたのだけど、…

ピアソラ

センチメンタルかつスタイリッシュというのが、ピアソラ。もう、この曲は本当に思い出深い。涙なしには聴けない一曲。 http://jp.youtube.com/watch?v=LRdOHfizYG8&NR=1 早いパッセージでもたついたりとか、音がびびったりするところがあるけど、全体のとら…

ぷろれたりあ

佐川光晴「われらの時代」と津村記久子の芥川受賞作を読む。おお、ほんとに時代はプロレタリアだよ。蟹工船が売れるわけだ。読みながら体に棘がささってくるような感じがした。僕も論文かけないとか、贅沢なこと言っている場合じゃない。しかし、蟹工船があ…

現代文学の貧困

もちろん、それは神話なのだけれど、プルーストや、あるいはしばらく前の泉鏡花を読んだ経験を振り返ってみれば、文体的な豊穣さというようなものは、この1世紀近くの時間の中で取り返しようもなく損なわれてしまったのではないか、と思わざるを得ない。我々…

見出された時

プルーストの『見出された時』。一応、最後まで到達する。一応、というのは第3巻あたりで、話の流れを見失ってしまったようなところがいくつかあるから。やはり、サロンの描写が多い巻ほどついていくのがつらい。その点、『見出された時』は、内省的で比較的…

新学期

ABDになって初めての学期。もちろん自由なのはうれしいのだけど、なんとなく不安感がある。ということで、まったくクラスを取らないよりは取ったほうが精神衛生上いいと思って、Virginia Woolfだけを一学期の間読み続けるコースを取ることに。もちろん博士論…

ベンヤミン

ベンヤミンコレクション1−4 去年帰ったときに、なんとなく予感がして持ってきたのがよかった。重宝している。 英語圏では、Harvard Editionが出始めたのが、つい10年位前で、それから一気にベンヤミン・ブームになった。 去年出たSamuel WeberのBenjamin's -…

サッド・バケイション

うむ、冬休みも終わろうとしてしまっている。 結構だらだらすごしていて、日本映画たくさん見ちゃいました。 なかでも青山真治の『サッド・バケイション』は、格の違いを感じた。 のだけど、中上健次の影響が強すぎて、ちょっとずるいなあとも思った。 主人…