Denise Riley

Impersonal Passion: Language As Affect

Impersonal Passion: Language As Affect

こんな本に出会うと、世界にはまだまだ自分の知らない恐ろしい書き手が存在するのだということを思い知る。言語の非人称性について(つまり自分の言葉が自分のものと同定できないということについて)。何一つ大きな言葉に頼ることなく、あくまで日常的な言語に沈滞しつつ言語について語っていくその手さばきは、もうここまで来ると名人芸。一つ一つのセンテンスはきらめくような強度を持っているのに、振り返ってみると結局の所何も語っていなかったのではないかと感じさせるような幻想的な本。しかし、East Angliaというところは変な人がたくさんいるようだ。一回行ってみたい。
2007年はコーネルに滞在するらしい。