哲学必修化ノススメ

フランスでは高校で哲学が必修なのは有名な話だけど、日本でもやった方がいいと思う。哲学なんてそんな難しいものを、と考えるのが間違っているので、実は高校のときほど、自分の生やら性やら法やら資本主義やらに真剣な興味を持つ時ってちょっとないと思う。だいたい日本の教科書やカリキュラムは学生を馬鹿にしているのでよくない。教育というのは、挑発的でなければいけないと思う。

実は知り合いで哲学修士をとったあと、長く博士課程にいて、とうとう博士論文を書けずにアカデミックの道をあきらめた人がいるのだが、ああいう人こそ、高校で哲学史を教えられるような環境があれば、学生に大きな影響を与えることが出来たと思う。

国語力の低下などとよく言われるけど、あんな薄い教科書に載っている小説の断片やら中途半端なエッセイやらをだらだら読むからつまらないので、国語という科目自体を改変して「哲学」とか「文学」とか「作文」とかの授業にしてしまえば、絶対学力は上がる。

だいたい、最初から難しいからやらないというのは間違っていると思う。「来週までにヘーゲルを10ページ読んできてください」などと言われて、読んだ結果、全然意味が分からなかった、というようなこと自体が非常に貴重な経験である。ぼくの場合は、ヘーゲルは全然分かっていないんだけど、この難解さがへーげるでしか味わえないというところが、すでにしてヘーゲルの魅力なのだ。



などと言ってないで、論文をやるのである。延長戦はなしと言われた。

>4000語くらいに到達。長くなるなあ、これは。