シューマンと知の庭園

知の庭園―19世紀パリの空間装置

知の庭園―19世紀パリの空間装置

ロベルト・シューマンのピアノソロ曲集を聞きながら、今学期最後のペーパーに取り掛かっています。
やっと明日で今学期はおしまい。課題が割と楽めなこともあって、もう半ば解放されたような気分。だったらさっさと終わらせればいいんだけど、きっと締め切り直前までだらだらやることになるんだろうな。

シューマン
「蝶々」を聞いている。音楽的には完成度が低いのだろうけど、僕はこの発想の飛躍ぶりを愛している。ロマンティシズムは破綻と接していないと面白くない。しかし、最後になってはじめの主題のところに戻ってくる感じもとてもいい。どうして、中間部でおもちゃ箱を広げたように四散したものが、こうもあっさりとあっけなく元に戻り、しかも説得力があるのだろうか。

昨日の夜、松浦寿輝の「知の庭園」を半分くらい読んだ。ルイス・キャロルを論じたところなんか、本当にすばらしい。ジャンル的にはカルスタに分類されてしまうような研究だけど、対象とのエロティックな距離のとり方がこの著者ならではで、魅力的。