井伏、Dos Passos
土曜日は知り合いの結婚式に呼ばれる。アメリカでは、周りの人間が料理を作って持って行くのが普通のようだ。
その代わりお金を包んだりすることはない。プレゼントは、新郎新婦が欲しい物があらかじめリストアップしてあってそこから選ぶ。50ドル程度のものが多い。日本語の学生たちに日本の結婚式の習慣を教えると、「そんなにお金を持っていかなくちゃいけないんだったら、呼ばれたくない」と言って笑っていた。
- 作者: 井伏鱒二
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 1995/07
- メディア: 単行本
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- 作者: John Dos Passos
- 出版社/メーカー: Mariner Books
- 発売日: 2003/09/02
- メディア: ペーパーバック
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『黒い雨』。手紙を重層的に用いて、現在と過去を交錯させつつ原爆という物語の中心に迫る。最後の場面、天皇の玉音放送が流れるのだが、ラジオの電波が悪くて何を言っているのかよく分からない。その間の少し居心地の悪い時間の経過がの仕方が実にいい。センチメンタルにしたら最悪に通俗的になってしまうところだ。
Dos Passosを100ページほど。冒頭のハドソン川の描写はWhitmanへのアイロニックな言及だろうか。作品の舞台はニューヨークで次々に視点が切り替わる。こういう「話のない都会派小説」は苦手な方だけど、今回はわりと読めるのは、英語の口語表現のリズムが身についてきたから?