井伏、金井

再び、井伏鱒二の『黒い雨』。教授がいたく気に入っている作品らしく、「戦後日本文学最高の作品と言われている」とコメントしていた。one of the best ... じゃなく。
そこまではどうだろうか?しかし、再読してみて、重松日記を編集しただけに過ぎないというような批判は、やはり当たっていないと思った。Chinese Boxのように様々な情報源が入れ子になっている。

Writing Ground Zero: Japanese Literature and the Atomic Bomb

Writing Ground Zero: Japanese Literature and the Atomic Bomb

すぐれた原爆文学研究。アメリカの日本研究の本で今まで読んだものの中では最高水準だ。

・あさってまでにデリーロのアウトラインを出さなきゃいけない。
・学会でいなくなるTAの代役を、水木金とつとめなくちゃいけない。
・金曜日 フランス語試験#3
・金曜日 学科の教授の発表を聞きに行く。
・金曜日 ペーパー5枚。

昼休みに

を読む。「〜などということは誰でも知っているわけで、、、」みたいな調子で、読者にプレッシャーを与える書きっぷりは、なかなか読んでいて楽しいものだ。大岡昇平地形学についてのところが特に刺激的だった。物語の制度的な枠組みを露呈させる装置としての地形。そういえば、昔国立でバイトしていた時、『武蔵野夫人』の「恋が窪」の場面を読んでいるまさしくそのときに、「恋ヶ窪」駅に差し掛かったことがあった。


そういえば来年の秋学期は8時から教えることになってしまった。先生なのに遅刻しそう。