最初の週末

かなりゆっくり過ごした。
土曜日はドイツ語の宿題をまとめてやって、フランス語のシャトーブリアンのリーディング。Rebecca Harding DavisとKate Chopinのリーディング。Kate Chopinなんて何でみんな必死になって研究するんだろう。3流もいいところという感じがするんだけど。だれかKate Chopinはこれを読めというのがあったら教えて欲しい。

日曜日はドイツ語の単語をやってから結婚パーティーへ。
そのあと、

旅をする裸の眼

旅をする裸の眼

これは、いままで読んだ多和田作品のなかで、一番好きなものになった。彼女のものはいろいろ読み漁ってけど、これまではどうもわざとっぽい感じが鼻についてダメだった。学者さんで彼女を誉める人が多いんだけど、その読み方にも納得できない感じだった。けど、これは素晴らしい。1980年代後半から2000年までが舞台で、共産主義下のヴェトナムで育った優等生の女の子がスピーチをするために東ベルリンに行くのだけど、そこで西の方に連れ出され、ついにはパリに流れ着いてしまう。そこで映画の魅力に引き込まれていく、というような筋書きなんだけど、ナラティブが「東」側の教育を受けた少女の視点から構成されているので、それを追体験していくのが楽しい。ビルドゥングスロマン的な楽しさ。