感染

触れることの問題系とはつまり感染の幻想の問題と結びついて、これはアメリカのような国家だとeugenicsやraceの問題と生々しく結びつく。つまり「血」に付与された本質主義。触れることの恐怖は「血」への恐怖なのだ。というわけで、American Literary Historyのcontagion特集号を読みはじめる。編者はDukeプリシラ・ウォルドで、この人は講演を聞いたことがあるけど、すごく頭の切れる人だ。Anthraxのことが冒頭で触れられていて、記憶が蘇る。この事件があったとき高校生だったけど、友達が郵便局で働いていて、かなりびびっていた。「炭素菌」だよね、たしか。

追記Anthraxは9/11のあとだったみたいで、「高校生だった」というのは記憶違いみたい。でも、友達がびびっていたのは確かなので、彼はずいぶん長く郵便局で働いていたんだなあ。デリダは8割がた読了。やー、不消化だけど、フッサールとM-Pのところはいい。Tangent IVは冒頭のところが少し勢いがなくってアレっていう感じだったが、パリ10のFranck Didierという人は面白そうだ。